姫路の刺繍屋さんって実はスゴイのかもしれない

こんにちは! ええやん姫路フロントエンドエンジニアの長尾です。

実は僕って仕事柄いろんなデータを分析して予測をたてることもやってるんですけど、ちょっと面白いデータを見つけちゃったんで発表したいと思います。

姫路の刺繍屋さんはとってもユニーク!

これは個人的な所感なんですけど、姫路って全国的に見ても刺繍(刺しゅう)が身近にあふれてると思いませんか?

「なんでだろうなー」と思ったんですが、そこはやっぱり祭りでした。 祭り屋台の装飾をはじめ、法被、足袋、まわしなど、祭りに関する様々なものに刺繍が入っていて、個人でも刺繍を入れたい人が多く存在してるんですよね。

灘のけんか祭り

これは灘のけんか祭りが始まった!ところで「桟敷(さじき)」って何?の記事のアイキャッチ画像にも使っていた画像ですが、屋台だけ見ても様々な刺繍が入っているのがうかがえますね。 この画像には写っていませんが、まわしや足袋など祭りで身につけるものに刺繍が入っている人がたくさんいます。

http://himeji.link/lifestyle/sajiki/

全国的に見ても、姫路市では刺繍の一般的なニーズはかなり高いほうに入っているのかもしれません。

だって「祭り 刺繍」で検索したら、最初のページ(上位10位以内)に姫路の刺繍屋さんのホームページが3つも入ってるんですよ。

姫路以外は大阪2・京都1・愛媛1・静岡1・埼玉1。 大阪の2つのうち1つは企業のホームページじゃなくて「浪花の刺繍祭り」っていう刺繍作品を紹介するFacebookページだったので、ビジネス的に見ると大阪も実質1ですよね。

これって、祭りに関する刺繍では姫路が全国的にシェアをとる可能性があるってことです。

まあ、実際のところ祭りに関して全国的な注文が入ってるのかは刺繍屋さんに取材に行ってお話をうかがってみないと分かりませんけどね。

インターネットで見つけた! 姫路の刺繍屋さん

次に、「姫路に刺繍屋さんってどれくらいあるんだろう」と気になったので調べてみました。ええ、ネットで。

「姫路 刺繍」で検索してみた結果から、以下の条件を満たした刺繍屋さんのみご紹介します。

  1. 自社のホームページがあること(iタウンページのみや、他団体の紹介ページのみは除く)
  2. 「姫路 刺繍」で検索した結果の上位30件以内に自社のホームページが出てくること
  3. ホームページ内に手がけた作品が掲載されていること
  4. 問い合わせ・注文の受付窓口がホームページ上で案内されていること

http://www.hojo-emb.com/ http://www.jyujiya.jp/ http://www.kuroda-shisyu.com/ http://www.plan-inet.com/

なお、掲載順は検索順位に基づいています。

でも縫製業自体が業界的にピンチ

さっきの条件って、他の業界ならそこまでクリアするのは難しくないんですよ。

たとえば美容院だったらホットペッパーを除いても19件くらいありますし、印刷業界も20件以上になります。

ところが、姫路の刺繍屋さんを探そうと思うと、さっきの条件に合うのは4件しかなかったんですよね。

これはつまりどういうことかと言うと、そもそも刺繍屋さんの数が他業種に比べて少なくて、さらにその中でも一般向けに注文窓口があるところは少ない。 つまり、おそらくほとんど全部が大手メーカーなどの下請け業者だということです。

ところが、経済産業省が平成25年(2013年)に発表した『繊維産業の現状及び今後の展開について』によると、刺繍などの縫製業を含む繊維産業全体が右肩下がり……というより、もう滑り台みたいになってるんですよ。

[caption id="attachment_5082" align="alignnone" width="962"]経済産業省 繊維産業の現状及び今後の展開について より 経済産業省 繊維産業の現状及び今後の展開について より[/caption]

事業所の数は1985年からの25年間で4分の1以下になっちゃってるし、もちろんそれに比例して従事者の数も4分の1。

原因はファッションの急激な低価格化です。日本国内の業者は「そんな値段じゃやれねぇよ」だし小売は「じゃあ海外に発注します」で、今や日本の繊維業界の中心は中国になっています。

バブル崩壊以降、一部のファストファッション店の台頭とは裏腹に、日本の繊維産業は萎縮していく一方で、たぶんこの流れがまだ止まっていません。

繊維産業の現状及び今後の展開について

実は刺繍はメチャクチャ安くて手軽だった!

「実際のところ、刺繍って頼んだらどれくらいの料金になるのかな?」と思って調べてみたんですが、先ほど紹介した刺繍屋さんのホームページによると、次のようになっていました。

内容 M&P企画さん 北条刺繍さん
ネーム刺繍(名入れ) 5文字200円 4文字400円
マーク・ロゴ・家紋 1cm100円 5cm以内1,200円

ちなみに刺繍を入れるものや生地、刺繍の内容や品質によって値段が変わるそうなので、条件によって上記の値段はそれぞれ変わります。

たぶん上記の金額は同じ条件での金額ではないと思うので、実際にいくらぐらいになるかは持ち込んでみないと分かりませんね。

とはいえ、なんか思っていたよりも安くないですか? 刺繍ってもっと敷居の高い雰囲気を感じていたんですが、実はすごく手軽にオリジナリティを出せる、現代のファッションにピッタリのサービスなのかもしれません。

というわけで、刺繍入れてみませんか?

実はスポーツの世界では刺繍を入れている人ってメチャクチャ多いんですよ。

野球のグローブやスポーツバッグ、格闘技の道着などユニフォーム、チームジャンバーなど刺繍でオリジナルなデザインにしている人がたくさんいます。

最近は熱転写プリントなどで印刷するほうが一般的なのかもしれませんが、個人的な感想としては洗濯の耐久度は刺繍のほうが高いと思います。 刺繍の品質によっては糸がほつれる場合もありますが、それよりも熱転写プリントが割れたり剥がれたりするほうが確実です。

今回のアイキャッチ画像にしたこの写真、ちょうどいま僕が穿いていたジーパンの刺繍ですが、もう5年以上は穿いていて普通に洗濯機でガッシガッシ洗っても全然ほつれていません。 ジーパンの値段が3,000〜4,000円くらいだったので、そのくらいの値段の刺繍でもバッチリ洗濯に強いわけです。

記事本文用

でも、もしこの記事を読んでいる人の中で僕と同じように「刺繍って高いんちゃうん?」と思っていた人がいたら、実は気軽に刺繍を入れられることを知ってもらえたんじゃないかと思います。

特に先ほどご紹介した姫路の刺繍屋さんは、秋祭り前の時期に個人から刺繍を受注している実績が豊富ですから、安心して依頼できるんじゃないでしょうか。

そのうち刺繍体験記事が書けたらいいなーと思っています。協力してくれる姫路の刺繍屋さん、募集中ですっ!